毎年、全国で死亡事故の報告がある
レジオネラ菌などの温床になりがちなので、本来は定期的に配管内の清掃が必要な部分なんです
近年のレジオネラ症感染者と死亡者数
レジオネラ症は、平成15年に感染症法で四類感染症に指定されました。
平成18年頃から急激にレジオネラ症感染者が増加傾向にあり、平成25年は初めて1,000人を超える感染が確認されています。
近5年間では約4,000人超が感染、そのうち死者数は261人となっており、
致死率は約6%に至っています。
2017年3月にも広島県の日帰り入浴施設を利用した30~80歳代の男女計40人が、レジオネラ属菌が原因とみられる
発熱や肺炎などを相次いで訴え、このうち県内の50歳代男性が同日亡くなったと発表されています。
ほかに2人が重症になっており、非常に怖い感染症なのです。
レジオネラ症とは
レジオネラ症はlegionela pneumophilaに代表されるレジオネラ属菌による感染症です。レジオネラ属菌は土壌、河川、湖沼、温泉など広く自然界に分布しており、空調設備、給湯器、循環式浴槽などの人口環境水の中でも増殖します。通常は、レジオネラ属菌で汚染された環境水が細かな水滴となり、肺内に吸い込まれて感染する一方、ヒトからヒトへの感染はないと考えられています。
感染症状は?
肺炎とよく似ている症状で、全身性倦怠感、頭痛、食欲不振、筋肉痛などの症状に始まり、乾性咳嗽(2~3日後には、膿性~赤褐色の比較的粘稠性に乏しい痰の喀出)、38℃以上の高熱、悪寒、胸痛が見られるようになる。また急速に悪化して呼吸困難に陥ることもある。また、精神・神経症状の合併がしばしばみられ、傾眠、幻覚、小脳失調などがみられる。(出典:シックハウス症候群マニュアル 日常診療のガイドブック 編者 日本臨床環境医学界より)